新人教育をする時のポイント

介護業界は慢性的な人手不足を指摘されており、介護現場では常に募集がかかっています。現場の要望通りに集まらないのが現状であり、経験ある人材が入ってきても、待遇面などに不満があって辞めていく方が後を絶たないような状況です。

介護業界の求人には、「未経験者でも歓迎」と書かれているものが多くありますが、それはあくまでも求職者の覚悟があるかどうかが前提です。もし介護の世界に入りたいと思うのであれば、その先もきちんと考えておく必要があります。実際、利用者の身の回りの世話ができるようになれば、いずれは新人教育も任されます。人の出入りが激しく、人材がそう多くない分、比較的早い段階でレクチャー担当になることは予想しておいた方がいいでしょう。

新人教育といっても、入ってくるスタッフは若者から年配まで幅広いため、人によって臨機応変さが求められます。スタッフの能力次第ですが、基本的に未経験者の場合、試用期間の3か月の間に教育をすることになります。介護現場はただでさえ人材不足で忙しいため、そこのスイッチを切り替えるのはなかなか難しいといえます。

新人教育の中で、特に教えるのが難しいのが、高齢者との関わり方です。現場でうまく立ち回るには、高齢者の目線に立った対応をする必要があります。それは感覚的なものであり、マニュアルのように教えられることではないため、気遣いのニュアンスを伝えるのは非常に困難といえるでしょう。

そうしたことを新人の方に身につけてもらうためには、体験して慣れてもらうしかありません。あまりにも横から口を出すと過保護になってしまい成長できないため、たまには離れてみることも大切です。

その中で、新人さんが悩み相談をしてきたなら、親身に聞く対応を心がけるといいでしょう。トライアンドエラーを繰り返していけば、だんだんと接し方が身についてくるはずです。